2013年08月23日

ままのてこな

私が住んでいる近くに市川市があります。そこに真間川(ままがわ)という幅も長さも小さいけれど一級河川があり、これは江戸川の国府台あたりから分かれて東京湾に注いでいます。付近の地名は真間と呼ばれています。
この辺りには古くから「真間の手児奈(ままのてこな)」と呼ばれる伝説があります。かなり古い伝説のようで、奈良時代の歌人「山部赤人」や「高橋虫麻呂」がこの伝説を聞き、歌ったものが万葉集に掲載されています。
この伝説の内容はいくつかパターンがあるようですが、高橋虫麻呂の長歌によると次のようです。
「昔、貧しいながらも美しく明るい真間の手児奈という娘がいた。あまりの美しさに、求婚をする男が後を絶たなかった。しかし手児奈は人の盛りは長くは続くものではないと世を儚んで真間の入り江に入水してしまった。」

私は日本古来の文化、それも儒教や仏教のような外来文化に影響される前の日本独自の文化に多少興味があります。しかし漢字が儒教と共に日本へ入って来るまでは、日本には文字が存在しなかったとの説が大方であり、当時の人々の考え方や文化を知るのは難しそうです。真間の手児奈が実在したかどうかは分かりませんし、実在したとしても奈良時代より前である白鳳時代か飛鳥時代ではないだろうかという程度しか分かりません。しかし、その時代にそのようなことを考えた人や、この話を後世に伝えようとした人々がいたということで、なんとなくその頃のごく一部がぼんやりと垣間見えるような気がします。

真間川、手児奈橋、手児奈を祭ってある手児奈霊神堂の写真です。

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posted by ビールとワン at 16:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記